宜将愁字作秋心。
数盃温酎雪中春。
難留蕭瑟於雲衢。
水似廻流迅瀬間。
秋房初結白芙蓉。
暁賦 賈島 いくつらみなみにさるかり、 いつぺんにしにかたむくつき、 せいろにおもむきてひとりゆくし、 りよてんなほとざせり、 こじやうになきてもゝたびたゝかふいくさ、 こかいまだやまず、 幾行 ( いくつら ) 南 ( みなみ )に 去 ( さ )る 雁 ( かり )、 一片 ( いつぺん ) 西 ( にし )に 傾 ( かたむ )く 月 ( つき )、 征路 ( せいろ )に 赴 ( おもむ )きて 独 ( ひと )り 行 ( ゆ )く 子 ( し )、 旅店 ( りよてん )なほ 扃 ( とざ )せり、 孤城 ( こじやう )に 泣 ( な )きて 百 ( もゝ )たび 戦 ( たゝか )ふ 師 ( いくさ )、 胡 ( こ ) 笳 ( か )いまだ 歇 ( や )まず、 幾行南去之雁。
客舎秋情 小野篁 もとよりおもひをかんずることはあきのそらにあり、 おほくたうじのせつぶつにひかれたり もとより 思 ( おも )ひを 感 ( かん )ずることは 秋 ( あき )の 天 ( そら )に 在 ( あ )り、 多 ( おほ )く 当時 ( たうじ )の 節物 ( せつぶつ )に 牽 ( ひ )かれたり 由来感思在秋天。