執行猶予を付けた理由についての裁判官の説明は、「同種の過失運転致死事案との刑の均衡という点をふまえ、直ちに実刑をもって臨むことが相当であるとはいえない」というものでした。
でも、報道で顔写真が出ていなかったので、この先、時が過ぎ、海璃をこんな目に遭わせた人間の顔がわからないままでいいのか……、そう考えるとどうしても納得できませんでした。
控訴期限は2週間しかありません。
でも、本当にこのままでよいのでしょうか。
新型コロナの特効薬はワクチン、青信号巻き込み事故防止のための特効薬は『歩車分離信号』です。
なにより、裁判官は被告人の表情の変化を見なくてよいのでしょうか? 透明なアクリルボードやフェイスシールドでの対応も可能ではないかと思い、私どもの弁護士が裁判所へ要望してくださったのですが、やはり厳しいらしく、加害者は最後までマスクをつけたままでした」(大久保さん) 3人兄弟の末っ子だった海璃くん。
青信号を守り、安全だと信じている歩行者や自転車にとって、このかたちの事故は、信号無視の車が背後からいきなり飛び込んでくるのと同じで、とても避けられるものではありません。