ESの目に入るのは、立ちションする酔っぱらいの姿。
スレイマンは、この作品で、 伝える側の問題、 受け取る側の問題、 パレスチナの人々の本当に欲しているところを、 この作品の中に凝縮して見せたのだ。
だが、映画会社を訪ねた彼にプロデューサーは言う。
故国があるようで、それはもはや同じ故国ではない、そんな運命を背負った流浪の民、スレイマンの心の声に耳を傾けたい。
自分を投影したり、過去を思い起すこともできるでしょう。
言葉に頼らない映画を作りたいんです。
2019ミュンヘン国際映画祭 CineCoPro Award ノミネート• また、デビュー作の『消えゆくものたちの年代記』からセリフを多用しない演出をするのも特徴で、特に『D. なんと新作の企画を持って彷徨う映画監督の役! 映画監督であるエリア・スレイマン 以下ES は、新作映画の企画を売り込むため、そして新たなる故郷を探すため、ナザレからパリ、ニューヨークへと旅をする。
テーマは世界は地獄だが心の中は天国だよ、ということだと思う。